Nori Itoのブログ (旧:GLOBIS 英語MBA体験記)

グロービスの英語MBAの体験や学びを時々つづっていました。2018年4月からは、1日1つつぶやきを書いていきます。

IPOの規模が小さくなっていること/三日間でも自分を成長させる

昨日、企業がうまれたばかりのシード段階から上場後まで支援されている企業で15年以上のご経験がある方のお話を伺いました。

 

その方いわく、直近だと年間100件にもおよぶ上場があるが、その後売り上げ100億、利益で10億みたいな規模に成長する企業は非常に少ないとのこと。

 

事業の規模だけを物差しにはできないですが、世の中にポジティブなインパクトを与えていくには、継続的に事業が成長し、関わってくれるスタッフが幸せになっていくことが大事なように思います。上場、非上場を問わず。

 

自分がどんな仕事をしていくにしても、その事業が三方よしとなり、継続的に成していくことは外せない要件となることがわかりました。

 

1時間半ほどの対話を通して、自分の視座の低さや、欠けている能力や行動がよくわかりました。

 

今自分の能力が足りないのであれば、急スピードで成長したいと思います。男子三日会わざれば、となるように。

意外にわからない、自分の願望

最近いろんな人とお会いしてアドバイスを頂いたり、自分の考えへの壁打ちをしてもらったりする中で、あー、自分で自分のことがよくわかってないなあと気付かされます。


過去四年半でしょうか、今の環境にきて日々目の前のミッションに無我夢中でしたが、ふと、そもそも自分の人生のミッションってなんだっけ?と思うことが増えました。


人と話すと自然になぜ?なぜ?というのがだんだん掘り下げられていくんですが、突き詰めていったときに自分の中に強い願望が失われているように感じます。


昔は海外に行きたい、贅沢したい、魅力的な異性ともっと仲良くなりたい、あのゲームが買いたい、、などなど色々浮かんできたんですが、、


以前スタートアップにいたこともあり、事業を作って、育てて、結果的に人を幸せにするということに強い共感があります。もっと経営に近いことをやりたいという思いも強い。


また、両親の理解や奨学金のことを教えてくれた高校の先生がいなければ、大学から東京にくることもなかったでしょう。機会を与えてもらった自分は、何かの形で社会に還元したい。


ただ、自分はVCのように支援する立場にいたいのか、自分自身でやれるだけの力があるのか?人とあったり、本を読んでみたり、自分であーだこーだと考えてみたりしてもわからないんですよね。。


足りないのはやはり行動量でしょうか?経験によって自分の道は見つかっていく面もありますし、、


同年代で事業を大きく育てつつある人達がいる中、いたずらに時間を浪費してしまっている感覚がある一方で、ちょっとふらふらしてみることも大事かなあとも思ったり。


難しいですが、モニョモニョいっててもしょうがないので、一個ずつトライしていきます。


”反脆弱性” 間違いや逸脱、ランダム性を歓迎し、良い試行錯誤を増やしていく生き方

ブラックスワン」で有名なタレブさんの本をついに手にとってみました。なんてワクワクする本なんだ。。。これだから読書はやめられないと感じられた1冊でした。

 

個人的な学びは、「致命傷にならない範囲で、自分の人生の中に間違いや失敗、リスク、不確実性を意図的に取り込んでいくこと」の大切さを身に染みて感じられたことでしょうか。一つ一つの試行錯誤を学びの機会として粘り強く改善していけば、結果的に大きなリターンを得る可能性が高まる(途中凸凹があるので、打たれ強くある必要がありそうですが)、ともいえるかもしれません。

 

 

 

下記、前半で良かったなと思ったところ。まだまだいっぱいあるのですが、書ききれません。

 

「反脆いものは、ランダム性や非確実性を好む。反脆いものは間違いさえも歓迎するのだ。反脆さがあれば、私たちは未知に対処し、物事を理解しなくても行動することができる。しかも適切に。」

 

トップダウン的なものはみな、適度なストレスや無秩序のもとで成長する。発見、イノベーション、技術的進歩のプロセス自体を担っているのは、学校教育ではなく、反脆い"いじくりまわし(=試行錯誤)"や積極的なリスクテイクなのだ。」

 

「人生というのは、私たちの記憶の中にある人生よりも、ずっとずっと迷路のように入り組んでいる。人間の脳は、歴史をなめらかで線形的なものへ変えようと躍起になる。そのせいで私たちはランダム性を過小評価してしまう。」

 

「現代の生活の中でシンプルを実践するのは難しい。自分の職業を正当化するために、何でもかんでも専門化しようとする連中の考え方に反するからだ。」

 

「何よりも不思議なのは、脆いものはすべて変動性を嫌うという当たり前の性質が、化学や哲学の議論からすっぽり抜け落ちてしまっていることだ。」

 

「反脆くなりたいなら、間違いを嫌う状況ではなく、間違いを愛する状況に身を置くべきだ。そのためには、間違いはしょっちゅう起こるが、1つ1つの害は小さいという状況をつくればいい。(金融でいうなら、反脆弱なものはベンチャーキャピタル。)」

 

「システムから、貴重なストレスを取り除くのはよいこととは限らない。むしろ害になることだってあるのだ。」

 

「名馬は、遅い馬と競わせると負け、強敵と競わせれば勝つといわれている。ストレスややりがいが欠如し、補償不足になっている状態は、どんなに優れたものでも堕落させる」

 

「観光客化という現代病は、物事から不確実性やランダム性を体系的に奪い、ほんの些細な点まで予測可能にしようとする。すべては快適性、効率性、利便性のためだ。観光客が冒険家や遊び人の対極にあるとすれば、観光客化は人生の対極にある。旅行だけではなく、ありとあらゆる活動を俳優の台本のようなものに変えてしまう。」

 

「個々の起業家が脆く、失敗率が高いからこそ、起業というシステムは成り立っている。」

 

「試行錯誤を理性的に行い、間違いを情報源として使うことができれば、試行錯誤のランダムな要素はもはやランダムとはいえなくなる。

 

 

あと何か月後に、仕事人生の終わりがくるのか?/100年分のカレンダー

Newspicksアカデミアというサービスを利用してみています。

 

入学金を払って数年がっちり学ぶという方法から、必要に応じてピンポイントで何かを学ぶ需要がどんどん大きくなっているように感じており、その急先鋒ともいえるこのサービスを使ってみようと思いいたりました。

 

まだイベントには行けてないのですが、このサービスの会員になると、同社が掲載しているあらゆる有料記事やインタビュー、電子書籍などを閲覧できるようになります。

 

その中でふと読んでいた記事に、ちょっとドキッとする一節がありました。

 

「もしあなたが今30歳なら、あなたの人生にはもう400か月しか残されていません。それを楽しく過ごせたとしても退屈に過ごしたとしても、いずれは死ぬのです。人生を変えられるのはあなただけです。悩んでいる暇などありません」

 

自分の寿命を意識するというのはよく言われることですが、あと何か月かとは考えたことがありませんでした。

 

グロービスの「新日本的経営」というクラスの中で、何十年も増収増益を続けている、伊那食品という会社のケーススタディがあります。トヨタの代表もその経営手法を勉強しようと訪れるこの会社のユニークな仕組みの一つとして、「100年カレンダー」というものが紹介されていました。会議室に100年間分のカレンダーがあり、その中で自分が死ぬ日を意識することで、今日1日をよりよく過ごそうとする効果があると学びました。

 

(伊那食品代表の塚越さんの本は、チームのメンバーの皆さんとMBOをする時期になると読み返することが多いです。長期視点をもつことや、自分の組織で働いてくれる皆さんへの感謝の気持ちをもつことの大切さを思い出させてくれる素晴らしい本です。)

 

 

ただ、「年数」はなかなか意識しづらい面があります。まだ配偶者や子供がいないことも影響していると思いますが、「あと何年後に自分の人生の終わりがくる」と日々意識することは難しい。

 

また、Dropboxの創業者が「人生はおおよそ30,000日」と何かで読んで、「自分の人生はすでに10,000日近く過ぎているじゃないか!早く行動を起こさねば」と思い起業したという逸話があります。ただ何千日、何万日といわれても、これまた意識しづらい。

 


Drew Houston Commencement Address MIT 2013

 

でも、400か月といわれてみて、妙にリアルに感じました。40歳なら280、50歳なら160、60歳なら40か月。(おそらく60~65歳の退職を一つの区切りとして、400か月という数字をだしたのでしょう)

 

400という数字なら寝る前に数えられるくらいの数字だからでしょうか?1か月の過ぎ去る感覚は、リアリティをもって感じられるからでしょうか。

 

400という数字が(私の場合実際にはもう300台ですが)減っていくとすると、残された時間で私は何を「したい」のでしょうか?この数字を意識しながら、仕事をしていきたいものです。

 

「本当のリスクはエゴなんです。とくに日本社会において、あなた方は他人からの評価に縛られています。しかし、他人にどう思われるかなんて、あなたの人生の充実に全く関係ないんです。」

「21世紀を代表する企業を作る」なぜ会社を始めるのか?

随分前に書かれた本ですが、サイバーエージェントの創業者 藤田さんの本を読みました。

 

 

個人的に感銘を受けたのが、彼が「なぜ会社を作ろうとしているのか?」と自問自答する中でひとつの解にたどりつく箇所。下記、抜粋です。

*****

「私自身、ゲームやギャンブルは好きですが、どうしてもお金もちになりたいというわけではなかったからです。それでは、何故?何を目指して会社をやろうと考えているのだろう?」

 

「一気に読み、衝撃をうけました。私も将来、ビジョナリー・カンパニーをつくろうと考えました。この本には、時を超えて生存し続ける企業とは何か、ということが書かれています。経営者のカリスマ性が大事なのではなく、企業そのものが究極の作品であることが書かれています。」

 

「社長という仕事には憧れない。でも、ソニーやホンダのような会社は、人々の生活や社会に大きな影響を与えている偉大な会社です。就職活動をする若者にとっても憧れの存在です。そんな会社を自らの手でつくりあげよう」

 

「過去の栄光にすがるのではなく、自分たちの手で新しい時代に新しい会社を作り上げよう。自分の夢であり目標がはっきりと設定された瞬間でした。<おれは21世紀を代表する企業をつくる>」

*****

自身もベンチャーにいたので、普通の人より「会社を売却した」「勤めている会社が上場した」「新しく会社をはじめようと思っている」などの話を聞くことが多いように思います。

 

そのように起業して成功した友人や知人の話を聞くたびに、「かっこいいなあ」と思っていました。漠然とですが、自分もいつかはそうしたい、と。

 

ただ、なぜかっこいいなあと思うか、なぜ自分もやってみたいと思うのかというと、よくわかっていませんでした。

 

お金でしょうか?名誉でしょうか?

 

寝る前によく考えていましたが、どうも「なにがなんでもお金がほしい」というわけではなさそうです。良いことなのかわかりませんが、お金に対する強い欲望が沸いてこないのです。(これは、質素な環境で育ったため、楽しいお金の使い方をまだ知らないという面がおおいにあると思いますが)

 

名誉といえば、ラジオっ子だったので、なぜかラジオパーソナリティとして自分の話を伝えている光景こそ「もしそんな未来がきたら楽しそうだなあ」とよく頭に浮かびます。ただ、どうしても名誉がほしくて、そのために会社を起こすのか?といわれると、どうもそこまで強い願望はありません。

 

ただ、「会社という作品を作りたい」という彼の考えを読んだとき、自分の中でカッと熱くなるものがありました。作品をつくりたい、そしてその作品を通して多くの人にポジティブな影響を与えたい。これは私の中にも共鳴するものがありました。

 

私が教育業界で働いているのは、人々が新しいことを学んだ時に発生するエネルギーにひかれているからです。新しいことを知るって楽しいし、さらに新しいスキルや知識で未来を切り開くことできます。

 

自分が作り出した作品である会社で、たくさんの人がポジティブな体験をしたとしたら、、、、これは確かに、ワクワクしてきます。いったい、どんな作品(会社)をつくれば、自分がこれはと思える体験を届けられるでしょうか?

 

面白い視点をもらった1冊でした。他にも具体的に役立った箇所があったので、また別日に書きたいと思います。

”純ジャパニーズ”が、楽しく英語を上達させる近道とは?

米国のトップスクールでMBAを取得し海外企業でも働いていた著者が、苦手な英語を克服した自身の体験を基に書いた本書。コミュニケーションに最低限必要なレベルを「銅メダル英語」として、何をやるのが近道で何をやらなくてよいのか、いかに楽しんでやるか、丁寧に説明しています。
特筆すべきは、リスニングや発音、文単位で話すスピーキングなど日本人が苦戦しがちな分野について、「最初のうちは疑問文は使うのをあきらめる」など、身の丈に合った手法を紹介していること。発売当初、「純ジャパニーズ」でありながら仕事で英語を使う必要に迫られた私にとって、この本はまさに救世主でした。
著者が”楽しみながら”上達する手法として絶賛する「フレンズ(FRIENDS)」全238話を3回見て日常会話の表現を覚えたことに始まり、すきま時間に自分の頭に浮かんだ考えや感情を英語でどう表現するかを考える「ひらめき」法の実践など、愚直に取り組んでいきました。その結果、私は著者のいう「TOEICや英検の点数が意味をもたない世界」に足を踏み込むことができました。(少しずつ勉強と実践を重ね、TOEICは900点後半、英検は1級を取得しました。でもネィティブや帰国子女の皆さんの前では、英語力が自分のプラス要素になったりはしないです。)読者の皆さんも、この本のアドバイスをもとにぜひ一歩を踏み出しましょう!
「銅メダル英語」をめざせ!?発想を変えれば今すぐ話せる? (光文社新書)
 

異文化の環境では、"大阪のおばちゃん"的な表現方法がなかなか効果的??

空港で半信半疑で手にとってみたら、意外や意外、楽しめながらいろんな表現が学べるばかりか、読み物としての完成度もなかなかに高い、驚きの本でした。

まず、「"めっちゃ"使うフレーズ50」「目指せ!英語で"ツッコミ"マスター!」の章には、会話がテンポよく弾んでいきそうなフレーズが満載。短くビシッと本音や自分の感情を伝えられて、実用性が高い表現がたくさんありました。さらに「関西特有の文化を英語で紹介してみる」の章ではへ~と思えるところがたくさんあり、気付いたら10個全ての文化を読んでしまってました。

個人的に面白かったのは、第2章の「マンガでわかるやさしい活用講座」。基本の”せや(で)=That's right.”、提案の"せや=You know what,"、確認の"せやんな?=Is that right?"、強調の"せやねん=You are quite right."・・・と同じ言葉でも微妙なアレンジでニュアンスが変わってきて、もはや英語「で」関西弁「を」学んでいるようでした

全体を通して感じたのは、関西弁とベーシックな英語のなんともいえない愛称の良さ。多くの表現が短く・オープン・ストレートなので、本音が伝わってきます。英語にもたくさんの婉曲表現・丁寧な表現がありますが、会話の中でなかなか追いつかないですよねー! どういえばええかな~?もごもご、、ってなってて伝わらない。

結局、「あなたがどう考えているのかわからない」となってしまいがちです。なので全然文化的背景の違うひとと一緒にいるような環境では、「知らんがな!」と思ったら、"How would I know?"だったり、"Who cares?"だったりまずはさくっと感情込で伝えてみて、そのあと理由を添えたほうが伝わったりして~と思いました。まさに先日書いた「銅メダル英語を目指せ~」の理念に沿っているなあと思った次第でした。

ちなみに、「伊藤くんっていつも急いでるから、そこそこ"いらち"やんな~笑」と最近関西出身の友達からいわれたのですが、この本によると"いらち"は"impatient (or 近いのがrestless)" だそうです。せっかちなやつ!、くらいの意味なのでしょうか~?