Nori Itoのブログ (旧:GLOBIS 英語MBA体験記)

グロービスの英語MBAの体験や学びを時々つづっていました。2018年4月からは、1日1つつぶやきを書いていきます。

(慶喜さんと”ケイキ”さん)

会社の研修できた水戸で、歴史的な史跡を訪問!史跡巡りの道中、大政奉還に絡む徳川慶喜の意思決定をどう評価するかについていろいろなご意見を伺い、ひじょーーに興味深かったです!長期的な視点にたてば今後の変化を見越したすごい決定だと思う反面、組織のトップ(=将軍)として自分の仲間や組織を運営してきてくれた先輩、これまで培われてきた歴史や組織(=幕府)の今後のことまで考えると、実際にはかなり難しく、評価の分かれる決断かもしれないよなあとおもいました。当時彼は29歳だったので、その年齢でするにはかなり重い決断なのは間違いない気がします。

 

ただちょっと調べてみると、一連の騒動の後政治から離れた彼は、写真/狩猟/歌曲/囲碁...と数々の趣味に没頭、10男11女と子宝にも恵まれ、豚肉/パン/牛乳など明治の新しい食文化を楽しみ、音読みの「ケイキ」様と呼ばれ地元の方にも愛され、徳川将軍の中でもっとも長い77歳(なんと大正時代!)まで生きられたそうです。

一方、戦う選択をした場合、両軍の戦力を加味すると勝てる要素は十分にあった様子。当時の内外の情勢を考えると、仮に一度勝ったとしてもなかなか安心できる状況は続かなかったかもしれません。少なくとも趣味をのんびり楽しんでいる時間はなかったでしょうし、長く生きられなかった可能性もあります(たとえば勝った側の大久保利通西郷隆盛も安穏な人生は送れていなかったりもしますし)

 

組織の長として判断するといろいろな評価があるとおもうのですが、個人の人生の時間の使い方の視点から考えると、「ケイキ」さんとしての生き方はかなり満足度の高い人生だったのではないかなあと思いました。