”反脆弱性” 間違いや逸脱、ランダム性を歓迎し、良い試行錯誤を増やしていく生き方
「ブラックスワン」で有名なタレブさんの本をついに手にとってみました。なんてワクワクする本なんだ。。。これだから読書はやめられないと感じられた1冊でした。
個人的な学びは、「致命傷にならない範囲で、自分の人生の中に間違いや失敗、リスク、不確実性を意図的に取り込んでいくこと」の大切さを身に染みて感じられたことでしょうか。一つ一つの試行錯誤を学びの機会として粘り強く改善していけば、結果的に大きなリターンを得る可能性が高まる(途中凸凹があるので、打たれ強くある必要がありそうですが)、ともいえるかもしれません。
下記、前半で良かったなと思ったところ。まだまだいっぱいあるのですが、書ききれません。
「反脆いものは、ランダム性や非確実性を好む。反脆いものは間違いさえも歓迎するのだ。反脆さがあれば、私たちは未知に対処し、物事を理解しなくても行動することができる。しかも適切に。」
「トップダウン的なものはみな、適度なストレスや無秩序のもとで成長する。発見、イノベーション、技術的進歩のプロセス自体を担っているのは、学校教育ではなく、反脆い"いじくりまわし(=試行錯誤)"や積極的なリスクテイクなのだ。」
「人生というのは、私たちの記憶の中にある人生よりも、ずっとずっと迷路のように入り組んでいる。人間の脳は、歴史をなめらかで線形的なものへ変えようと躍起になる。そのせいで私たちはランダム性を過小評価してしまう。」
「現代の生活の中でシンプルを実践するのは難しい。自分の職業を正当化するために、何でもかんでも専門化しようとする連中の考え方に反するからだ。」
「何よりも不思議なのは、脆いものはすべて変動性を嫌うという当たり前の性質が、化学や哲学の議論からすっぽり抜け落ちてしまっていることだ。」
「反脆くなりたいなら、間違いを嫌う状況ではなく、間違いを愛する状況に身を置くべきだ。そのためには、間違いはしょっちゅう起こるが、1つ1つの害は小さいという状況をつくればいい。(金融でいうなら、反脆弱なものはベンチャーキャピタル。)」
「システムから、貴重なストレスを取り除くのはよいこととは限らない。むしろ害になることだってあるのだ。」
「名馬は、遅い馬と競わせると負け、強敵と競わせれば勝つといわれている。ストレスややりがいが欠如し、補償不足になっている状態は、どんなに優れたものでも堕落させる」
「観光客化という現代病は、物事から不確実性やランダム性を体系的に奪い、ほんの些細な点まで予測可能にしようとする。すべては快適性、効率性、利便性のためだ。観光客が冒険家や遊び人の対極にあるとすれば、観光客化は人生の対極にある。旅行だけではなく、ありとあらゆる活動を俳優の台本のようなものに変えてしまう。」
「個々の起業家が脆く、失敗率が高いからこそ、起業というシステムは成り立っている。」
「試行錯誤を理性的に行い、間違いを情報源として使うことができれば、試行錯誤のランダムな要素はもはやランダムとはいえなくなる。